こんにちは! お墓や石材のお仕事をさせていただいております湊(みなと)石材店の湊です。祖父の代から数えて三代目、60余年にわたって三重県・和歌山県南部にてお墓のお仕事をさせていただいてきました。これからこちらのブログで、当店の施工の様子などをお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!

今回は、御浜町神木のお寺様墓地で、お墓を建てさせていただいた様子をご紹介します。

 

完成したお墓です

今回のお客様は、御浜町神木のお寺様に墓地をお持ちの女性の方です。私の父とも交流のある方で、お寺様の近くにある当店にお声をかけていただきました。ご来店くださってお話しを伺うと、早速ご一緒に墓地を見にいきました。

 

こちらがお客様がお持ちの区画です。お寺様の墓地の一角にあり、お父様とお母様が眠っておられます。

 

お墓は建っておらず墓標がある状態でしたが、お花やお水なども供えてきちんとお参りされています。後を継がれる方がいらっしゃらないのでお墓を建てることをためらわれていましたが、「やっぱりきちんとお墓を建ててちゃんとお墓参りをしたい」ということで、お墓を建てようと思われたそうです。

 

こちらの区画は、亡くなったお兄様がここを選ばれたということでしたが、少し傾いたりしている箇所が見られました。これもお墓を建てるのをためらわれた原因のひとつだったそうです。このままここにお墓を建てるとお墓が傾いたりする恐れもあるので、別の場所に建てることもご提案しましたが、亡きお兄様がこだわって手に入れられた区画ということで、お客様はこの場所に建てたいというお気持ちが強かったため、できる限りしっかりと基礎工事等をしてここにお墓を建てることになりました。

お客様のご希望は、伝統的な和型ではなく、小ぶりなお墓がよいということでした。ちょうど当店で展示用に作って用意していたものを見ていただくと、気に入っていただけました。心配だった基礎工事については、しっかりと地固めしたあとコンクリートの基礎を打ち、傾きが出ないようしっかりと施工しました。その上にお墓本体を据え付けて、完成です。

 

完成しました! 横幅のある敷地で、お墓の横に塔婆立てを立てるため、こうした配置にしました。

 

かわいらしい小ぶりな洋型墓石です。全体的に大きく面取りをして、柔らかいイメージになっています。この角ばったところがない点を気に入っていただけました。明るい色合いの砂利石もお墓のイメージに合っていますね。

 

少し右側から見ると分かりますが、お墓の前面にも緩やかなアールを付けています。当店で工夫した設計です。

 

通常亡くなった方のお名前は、別に建てた墓誌に彫りますが、今回はすでに入っておられるお父様とお母様、それとお客様のお名前を、こうしてお墓の背面に彫りました。側面には建立者の方のお名前を彫ってあります。別途に墓誌を建てる費用も抑えられ、こうしてお父様・お母様と並んでご一緒に彫刻するのがお施主様も安心されるのではと思って、ご提案させていただきました。生前戒名ももらわれていらっしゃったので、お父様とお母様のお名前の彫り方に合わせて、ご戒名とお名前の隙間をとって彫っています。

 

お墓の周りの通路のコンクリートもひび割れたりしてデコボコしており、ひび割れたところからは草が生えたりしている状態でした。今回お墓の前後と左側をきれいに整えて、安全にお参りいただけるようになりました。

 

巻き石は30cmくらいの高さなので2段に分けて、下段には額縁のような額彫りをしました。より豪華に見えて、きれいな仕上がりになりました。

 

出来上がったお墓を見て、お客様にはとても喜んでいただけました。長いことお墓を建てることを考えておられたのですが、色々な理由でなかなか実現できず、今回それが形になったことで安心していただけたかなと思います。

最近は、今回のように小ぶりなお墓を希望される方も増えています。将来あとを継ぐ人もいないから特別豪華なものはいらないけれど、自分が亡くなるまではお墓参りをしたいから ということで、こうした小ぶりなお墓を希望されています。近頃では「お墓を建てない」という方もいらっしゃる中で、お墓を建ててご先祖様や亡くなったご家族様に手を合わせたい、というお気持ちをお持ちの方もまだまだたくさんいらっしゃいます。今回のように、お参りのしやすい環境作りや費用の面でも、できるだけご負担が少なくて済むように工夫しながらご希望を叶えるお手伝いができたことで、喜んでいただけてとてもうれしいです。

今後もお客様のお話を丁寧にうかがって、お客様に安心していただけるような仕事を、真心を込めてしていきたいと思います。